議会報告 北野さと子の一般質問及び主な答弁 〜抜粋
平成28年12月、宝塚市議会本会議が開催されました。
私の質疑および当局の答弁をご報告します。(抜粋)
一 般 質 問
1.
進路選択支援事業について
1)
進学意欲を有しながら、入学前に必要となる資金の不足など、経済的な理由で進学をあきらめている子どもや、進学後も勉強したくても経済的な理由により修学が困難になって中退する子どもがいる。
奨学金活用、進学・進学後の相談、学習機会の情報提供など、「総合的な進路選択支援事業」の推進を求めるが。
(市長答弁)
本市においては、福祉施策の一環として、昨年度から生活困窮者自立支援制度のひとつである学習支援事業を実施している。貧困の連鎖を防止する観点から、自立のポイントとなる高校進学に焦点をあて、中学生への支援を行っている。
生活保護受給世帯の中学生が対象で、登録者数17名のうち中学3年生3名は高校への進学を達成し、確実な効果をあげている。
今後は、高校中退防止の取り組みと併せ、充実・強化を図っていく。
2次質問
市立中学校事件を経て、地域住民が立ち上がり、「ともに生きる宝塚・きずなの家」ができた。
あのような悲惨な事件を決して繰り返してはならないと、ニューカマーの児童生徒・保護者含めて、生活支援や学習支援を行っているのだが、その実績は認識しているか。
そして、今後家賃補助が打ち切られれば、活動できなくなるおそれも出てきているが。
(市民交流部長)
地域にこういった拠点があることで、生活相談・教育支援が続いてきたと認識している。
今後の運営については、関係する部署と連携しながら丁寧に対応していく。
北野意見
学習面・経済面・精神面・・多岐にわたる進路選択の悩みを抱えた生徒と保護者に対する「総合的な相談窓口」が必要不可欠。早急に検討を。
2.
学力向上の取り組みについて
1)
個々の子どもをエンパワーメントできる力のある学校づくりを
学力の構造を樹木に例えると、目に見える葉の部分よりも、自尊感情や学習習慣などの根の部分が大事である。学習習慣を育むことが、新たな学習意欲を生むことにつながる。
教職員集団が気持ちをそろえ、個々の子どもをエンパワメントできる、効果のある学校、力のある「チーム学校」をめざしてほしい。本市の取り組みは。
(教育長)
個々の子どものエンパワーメントできる力のある学校づくりにつきましては、子どもたちが生き生きとした学校生活を送るためには、教職員が元気であることが基本だと考えています。
温かい信頼関係を築き、子どもに寄り添う教育活動が展開できる教職員を育成するために、継続した研修会の実施が必要と捉えています。
また、各学校においては、個々の子どもの持てる力が充分に発揮されるよう、教職員が一丸となって取り組む強い組織が必要であると考えます。
学校力を高めるための様々な教育施策をさらに充実し、子どもたちが生き生きと活動できる学校づくりを支援していきます。
2)
2020年度からの次期学習指導要領において、主体的・協働的に学ぶ学習・・「アクティブ・ラーニング」の素地をつくるための教育改革は。
(教育長)
授業づくりの指針となる教員向けの資料「パワーアップ・ナビ」を2014年度より作成し、毎年、内容を更新したものを全教職員に配布。その中では、授業改善の方法の一つとして
「めあてー見通しー振り返り」を重視した取り組みを推奨している。
また、アクティブラーニングの視点として「主体的・対話的で深い学び」の実現をめざすため、発問やペア学習・グループ学習など、学習形態を工夫するポイントも解説。
さらに、大学教授による理論研修や教員同士によるアクティブラーニングの実践的な研修も行っている。
次期学習指導要領改訂にむけて、引き続き、授業改善の手引きとなる資料の作成と教員向けの研修会の充実を図っていく。
2次質問
アクティブラーニングの視点として、現在の教育との関連性や、乗り越えるべき課題は。
(学校教育部長)
子どもたちが大人になり、困難な問題にであったときに、他者と協働して課題解決できる「生きる力」を一人でも多くの子どに身に着けてあげることが必要だと考えている。
北野意見
〜永平寺町視察〜
この夏、文教生活常任委員会では、全国学力テストの結果が上位である「福井県永平寺町」の行政視察に行ってきた。
そこで、永平寺町の教育長からのレクチャーを受けた。
まず初めにおっしゃったことは、「学力向上は詰めこみの授業からではありません。」
目標は、「礼の心」を重んじ、夢や希望をもって粘り強く学び、行動力のある児童生徒の育成・・として、
校門での礼、授業前の黙想と真心をこめた挨拶、無言清掃などが徹底して行われている。
そうした、感謝の心、温かみのある人間関係力によって、自ら動きだすことにつながっていくんだなと再認識させらた。
このような「心の安定」と「安心できる教育環境」こそが学力向上の鍵なのである。そして、それはまさに「アクティブラーニング」の素地なのだとわかった。
3.
選挙に関しての取り組みについて
私は、将来的には、各自が行きやすい場所での投票行動が可能になっていくことが望ましいと思う。投票区にとらわれず、いずれの投票所でも投票できるような「投票区外投票」の研究を。
(選挙管理委員会事務局長)
長期的には、共通投票所といった方策も視野に入れつつ、まずは、利便性の高い期日前投票所の充実を図りたい。
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