議会報告 北野さと子の一般質問及び主な答弁 〜抜粋
 
平成19年12月、宝塚市議会本会議が開催されました。

私の質疑および当局の答弁をご報告します。(抜粋)

  一 般 質 問
1.社会教育について 
@「宝塚学」講座と「宝塚検定」への取り組み
(北野)
宝塚市は宝塚歌劇のみならず、芸術・文化都市としての知名度も高く「宝塚検定」を実施すれば、市民の郷土への関心を高める効果とともに、対外的なPRともなり、我が街の活性化に有効な手立てとなるのではないか。
(教育長)
実施母体、実施機関等、実現に向けて具体的方向性について庁内で検討をすすめている。
(北野)
宝塚大事典の活用については、わかりやすいまんが等での啓発や「宝塚学」講座とその放送やCD制作を考えてみてはどうか。
(教育長)
公民館において、市民カレッジ2008「宝塚学」講座をスタートさせたい。内容は、宝塚大事典から、歴史、文化・芸術、自然の各分野でカリキュラムを組む。そしてその成果を検証するための「宝塚検定」へとつなげたい。
 
2.市立図書館について
(北野)
阪神7市1町「図書費の推移」グラフをみると、2002年の4900万円から07年の2790万円へとおよそ6割になり、しかも宝塚市だけが図書費が減り続けている。増額するべきである。
(教育長)
図書費の増額は大変困難だが、引き続き努力したい。
(北野)
市民の生涯学習保障の観点からも図書館の充実は必要不可欠であるが、市長の見解は?
(市長)
図書(費)は、図書館のいのちである。しかし今しばらく辛抱をお願いしたい。
(北野)
パブリックコメントでは、学校図書館司書の配置についての強い要望があったが、他市の状況と本市の展望は。
(教育長)
猪名川町は常勤、伊丹・西宮・尼崎・芦屋は非常勤であるが、専任司書や司書教諭・図書館指導員などを配置。本市は文部科学省の学校図書館支援センター推進事業終了後、方向性を検討する。
 
3.地域子育て支援と児童養護施設について
(北野)
増え続ける「虐待をうけた子ども」に対して、必要性が増しているのは家庭型ケア環境の提供で、地域小規模児童養護施設「御殿山ひかりの家」の充実がいっそう期待されている。「ひかりの家」が果たしている役割は?
(市長)

御殿山ひかりの家で実施しているショートステイ及び緊急一時保護、24時間子育て電話相談は、本市における子育て支援施策として今後も不可欠の事業であり、同施設は非常に重要かつ貴重な存在となっている。

   
4.都市計画道路荒地西山線整備事業について
(北野)
今回の工事区間と接続道路沿道部分の環境調査の結果について。
(市長)
大気汚染と振動は基準を満たすが、騒音については環境基準をオーバーする。そのため、工事区間では吸音板・蓋がけ・遮音壁を、既存道路部分では低層遮音壁等の対策を行い環境基準の達成に努める。
(北野)
本工事区間の、歩道・測道・トンネル化・吸音板・遮音壁等の環境保全措置と比べ、接続道路は暫定工事となり、対策は不十分ではないか。
(副市長)
既存道路部分では低層遮音壁及び低騒音舗装等の対策を行っても、現在のところ5デシベル上回っているので、この5デシベルを開通までに対策を検討しながら騒音の低減に努める。
(北野)
【要望】
  公共事業と補助金のありかたには色々議論のあるところであるが、この事業はとりわけ非常に多額の資金が必要な公共事業である。しかも、この区間が終了したとしても、引き続く「宝塚ゴルフ場内」から逆瀬川と白瀬川分岐点付近を抜けるルートまでには、さらに数十億円の資金が必要。
  また、その付近は、ホタルや、「日本でいちばん美しい赤とんぼ」とも呼ばれる、赤とんぼの希少種、ミヤマアカネの貴重な生息地でもあり、工事による自然環境の破壊も懸念される。
  2004年当時の渡部完市長は「本市の非常に厳しい財政状況を考慮すると、投資的事業については見直しをせざるを得ないと考えております。」として荒地西山線工事の一時休止を決断。
  阪上市長にも、今の本市の厳しい財政状況を踏まえて、再考をお願いしたい。荒地西山線道路整備は、今すぐ必要なものでなく、現生活道路のバリアフリー等の環境整備が先ではないか。
  市民の「生命」「福祉」「教育」に関わる施策を優先し、95億円もの多額の事業は、一時休止してはどうか。
 

5.特別支援教育について
@配慮の必要な子どもたちへの支援充実の方向性と市立特別支援学校の役割
 
(北野)
本市が、配慮の必要な子どもに対して、心理的ケアや別室登校指導をおこなっている「事業」は、子どもや保護者・地域住民・教職員から高く評価されている。また、コーチングサポーター、支援ボランティアも配置され、食物アレルギー対応や、介助員配置等「人的な子ども支援」施策は、市内外からの評価も高く、宝塚市の教育の誇りである。
加えて、いじめ・不登校等に対する「教育相談」体制の一層の充実も急務である。
子ども支援サポーター等、教育における「人的支援」についての今後の方向性は?
(教育長)
今後とも配慮の必要な子どもたちへの支援を充実させていく。
(北野)
市立特別支援学校の役割は?
(教育長)
地域の特別支援教育のセンター的役割を果たすべく、巡回相談員として必要に応じて市内の小中学校支援ができる体制をつくっていく。
 
6.男女共同参画社会実現のための施策
(北野)
男女共同参画推進条例の前文にも掲げられた「女性ボード」事業は、提言活動を通じてまちづくりへの積極的な参画をめざしてきたものではなかったのか。これまでの活動の成果と検証、そして廃止後の発展的方向性は?
(市長)
これまでの女性ボードでは多くの提言がされ実現につとめてきたことは評価。今後はボード経験者の意見をきく等検証し、男女共同参画の視点にたった新たな取り組みを検討していく。
(北野)
市内学校園における男女平等教育の取り組み状況について。
(副市長)
18年度の学校園の推進状況をみると取り組みの成果がでている。教職員の意識が子どもに大きな影響を与えるので、今後も研修を続けていく。家庭・地域・関係機関との連携も大切にしていく。
(北野)
本市の男性職員の育休取得等、現在の状況は。また「ワークライフバランス」について、事業主への研修や啓発活動をおこなっているのか。
(市長)
特定事業主行動計画に基づいて取り組みをしている。18年度の育休取得は1/48。22年度までに男性の育休取得率10%めざす。
(北野)
その目標達成のための方策は?
(副市長)
取得しやすい環境整備と固定的な性別役割分担意識の是正の取り組みをおこなう。
@育休や部分育休制度の周知
Aとりやすい雰囲気の醸成
B円滑な職場復帰支援
(北野)
市民・職員への研修や啓発活動について
(市長)
あらゆる機会をとらえ事業所への啓発活動、男女共同参画推進リーダーの育成等をおこなっていく。
(北野)
松江市との姉妹都市40周年交流において、両市の女性職員の容姿に関する発言があったが、公の場においての市長発言としてはいかがなものかと感じた。
(市長)
女性職員が頑張っていたので元気づけるつもりであったが、不適切であった。
(北野)
社会問題となっている「無戸籍児」の解決の向けては、国において「子の早期の身分保障」と「福祉の実現」のため、民法第772条の「摘出推定」を見直し、現実に即した法改正が求められる。どのような子どもであっても、必要な住民サービスを受けられるように配慮すべきと考えるが、市長の見解は?
(市長)
無戸籍の子どもたちが存在することは認識しているが、民法第772条の規定は身分法の根幹をなすものであることから、多くの課題があると認識している。
   
 
  質問時の様子は 活動日誌でもご報告 しています。
(2007年12月5日の項)
   
 
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