議会報告 北野さと子の一般質問及び主な答弁 〜抜粋
 
平成20年12月、宝塚市議会本会議が開催されました。

私の質疑および当局の答弁をご報告します。(抜粋)

  一 般 質 問
1.子ども支援と子どもの権利について 
(北野)
@「宝塚市子ども条例」の周知と学習はどのように行われてきたのか。
(市長)
子どもが主役の子どもだけの街「ミニたからづか」、子ども向けホームページ「たからづかキッズ」等を通じて周知と学習の機会を提供。また、子ども向けの啓発パンフレットを作成し、市内の公立私立小学校4年から高校3年生に配布。子ども議会では事前学習のワークショップに取り入れている。
(北野)
A子どもの人権を守るとりくみ
(教育長)
条例をもとに、その精神を生かし、どのような「子どもの人権を守るとりくみ」が行われてきたのか。
(教育長)
市内9校の小・中学校に児童・生徒支援教員を配置。人権教育においては、体験的な活動を取り入れながら実施している。
 要望
「一人の人間として尊重されている」と子どもたち一人一人が実感できる学校であってほしい。教職員の人権研修の再構築と、人権教育のさらなる充実を強く要望する。
(北野)
B子どものSOSと子どもからのアクセスの保障
青少年センターで、「子ども専用ダイヤル」を設けていることは評価できる。その活用実態は。さらに子どもが安心してSOSを出せるようにするため、メールでの相談を受けられるようにしてはどうか。
(教育長)
悩みを打ち明けることで、気持ちが落ち着く子どもも多く、継続的に電話をしてくる子どもが多い。中には虐待やいじめなど深刻で早急な対応を要する相談もあり、解決に向けて具体的な対応をしている。子どもたちが相談しやすい窓口にするために、メール等による相談の受け付け等についても研究していく。
(北野)
CデートDVと性の教育
中高生や大学生など若者の間では、親密な関係になると、大人のDVと同じようなことが起こり深刻化している。
そこには、「力と支配の関係」が根底にあり「相手を束縛することが愛だ」という恋愛幻想があるとも指摘されている。
さらに、携帯電話やメールが束縛や監視の道具となっている実態も明らかになっている。デートDVへの理解を深め、未来のDV被害者・加害者を生まないための教育の必要性について見解を。
(教育長)
生命の大切さの指導を基に、性に関する基礎・基本的な内容を正しく理解させるとともに、直面する性に関する諸問題に対して、適切な意思決定や行動選択ができるように性教育に取り組んでいく。
 2次質問
(北野)
子どもの人権を守る専門機関としての「川西市こどもオンブズパーソン制度」に学ぶべき宝塚市の今後の方向性は見出せないか。
(副市長)
川西市の状況も参考にしながら子どもの権利擁護の確立により一層工夫を凝らしていく。
   
   
2.すべての子どもに公平な医療を保障する施策について
(北野)
@医療を受けられない「無保険」の子どもの現状は。
(市長)
宝塚市では、保険証においては子どものいる世帯は資格証明書を発行しないという一定の配慮をおこなっている。市税収納課とも連携を図り、生活実態や特別な事情の有無の把握も適切に行っている。
要望

いずれにしても、保険証がなくて困るのは、高齢者や他の家族も同じである。保険料を払えない世帯には、支払いを減免する制度をきちんと機能させることが、本質的な解決策ではないか。
民主党では、11月27日に、社民党・国民新党と共同で、「無保険」の子どもを救済する法案(国保無保険児童救済法案)を、衆議院に提出した。国や自治体は、誰もがひとりの人間として医療を受けられる権利を保障するべきで、とりわけ子どものいる世帯に対する、これらの施策のさらなる充実を要望する。

 
3.人材確保について
(北野)
@研修などによるスキルアップの機会の保障
非正規職員への依存度が、増しているにもかかわらず、非正規職員への研修によるスキルアップの機会が乏しいなど、非正規職員の待遇は、置き去りにされているのではないか。
(市長)

専門的な知識と市民サービスの向上に向けて、各職場において研修会を実施している。

(北野)
A職員の政策形成能力を培うことや働きがいは「安定した職場環境」でこそ作り出される。地域住民の期待に応える施策を推進するために人材の確保は重要な課題である。すべての職員が、やりがいや意欲をもって働くことのできる環境づくりへの取り組みの方向性は。
(市長)

自己啓発を推進し、研修等の機会を設け、仕事を通じて意欲の向上を図っていく必要がある。活力に満ちた職場風土の醸成ができるよう取り組んでいく。

   
4.「学力」と「全国学力・学習状況調査」について 
(北野)
@文部科学省の実施要領と市町村の平均正答率公表に関する見解は。
(教育長)
文部科学省の実施要領には、本調査により特定できるのは学力の一部であることや、学校における教育活動の一側面にすぎないことなどを踏まえるとともに、序列化や過度の競争につながらないように十分配慮して取り扱うものとするとされ、県も同様。本市においても平均正答率公表は行わないこととした。
(北野)
A「宝塚市の子どもたちの学力向上について」を今後どう活かしていくのか。
(教育長)
子どもたちの学習意欲の向上と学習習慣の定着をめざして、学校、家庭、地域が一層連携できるように支援していく。
要望:パンフレット配布について
今回市教委作成の学力テスト結果分析については、HP公表を急ぐあまり、カラー版で作成、発注したパンフレットの出来上がりを待つことなく、保護者・子どもには急ごしらえの白黒プリントで配布された。
私はこの点について質したが、その理由は明らかではなく、学校現場からの不信感も残った。「指導の工夫改善に生かす」という目的達成のためにも、学校現場の信頼を取り戻すことが必要である。
 2次質問
(北野)
 滝波教育長の「学力」のとらえかたをお伺いし、あわせて、宝塚の教育課題解決のための方針や、教育長としての抱負をお聞かせいただきたい。
(教育長)

学力とは生きる力を育成することだ。変化の激しいこれからの社会を生きていくために、確かな学力、豊かな人間性、そして健康・体力を、バランスよく育てていくことが大切。

市教育長として、教育現場とのコミュニケーション、あるいは子どもたちの視点といったものを大切にしながら、明日の宝塚をつくる心豊かな人づくりという基本方針に基づいて全力を尽くす。
学校教育については以下の3点
@ 基礎・基本の定着と魅力ある授業づくり
A 豊かな体験や活動を通じた心の教育
B 信頼される学校園づくり、教職員の実践的指導力の向上

   
 
質問時の様子は 活動日誌でもご報告 しています。
(2008年12月3日の項)
 

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